ワンゲル用語集 さ行

名称 読み 意味
ザイル ざいる <沢>(独Seil)ドイツ語で、ロープのこと。登攀のときやアプザイレンのときに使う。英語ではclimbing rope。沢では9mm×40mをメインザイルとして使っている。
ザイルダウン ざいるだうん <沢>ザイルを下へ投げること。トップロープアプザイレンの前に行なう。投げる前にはちゃんと下に声をかける。4,5年前N部氏が「ザイルダウンしまーす。ザーイル、ダウン!(よいしょ!)」とザイルダウン時に掛け声を発するようにしたといわれるが、最近はN村式の「ザイーーール、ダウンッ」の掛け声とともにやるのが流行って(?)いる。
左岸 さがん <沢>沢で、上流から下流を見たときの左側の岸。つまり、沢登り中の右手の岸。⇔右岸
ザック ざっく (独Rucksack)荷物を入れて背負う袋のこと。京大ワンゲルでは主に60〜80リットルのザックを使っている。大きいので電車に乗っているときなど目立つ。大は小を兼ねる!
ザックカバー ざっくかばー 雨などのときザックとその中身が濡れないようにつけるカバー。ザッカバとも。ヤブでは穴があくことも。
ザックピストン ざっくぴすとん <沢>登攀時に、Topが先に空身で登り、ザックを受け渡す方法。
サバイバル さばいばる つい最近まで行なわれていたワンゲルの活動の一つ。(ほぼ)無人島などに行き、現地できのこ、山菜、魚などを採って調理して食べる。米だけは持っていく。
サバイバルシート さばいばるしーと レスキューシートとも。アルミの膜を表面に貼ったポリエステル製の薄いシート。断熱効果が高く、ビバーク時にはこれにくるまったりかぶったりする。cf.ビバークザック
サブザック さぶざっく ピストンのときに荷物を入れるための小さなザック。装備表に載っているにも関わらず、持って行く部員は少ない。
サブリー さぶりー SLの項を参照。
ザレ ざれ 山の斜面で崩壊によって砂や細かい石で覆われているのを「ザレている」という。歩きにくい。cf.ガレ
さわ 尾根と尾根の間で、水が流れているところ。関東では○○沢、関西では△△谷、と名づけることが多い。
沢靴 さわぐつ <沢>沢を歩くときにはく靴。渓流シューズや渓流タビがある。京大ワンゲルでは主にモンベルの渓流タビを使っている。
沢装備 さわそうび <沢>沢中で着ける装備。メット、ハーネス、沢靴、スリング、カラビナなど。
沢登り さわのぼり 沢を登ること。登山道の無い沢を遡行する、山行形態の一種。滝の登攀や泳ぎなど、縦走では味わえない要素がたくさんある。
沢面/沢メン さわめん 沢のパーティーに所属しているメンバー、面子のこと。
山岳保険 さんがくほけん 傷害保険の一種で、登山中のケガ、捜索費用、ヘリコプターの費用などを補償する。京大ワンゲルでは部員に山岳保険の加入を義務付けている。
山行 さんこう 文字通り、「山」に「行」くこと。字で見れば意味は一目瞭然なのだが、IMEでちゃんと変換されることはほとんど無い。一般的な言葉ではないのだろうか。ワンゲルの活動は沢登りがあるため「登山」と一括りにできない。よって、「山行」を使う。
残置 ざんち デポ」の項を参照。
残置支点 ざんちしてん <沢>そこに残っているボルトやハーケン等の支点。腐食していたりして信用がおけない物が多い。強度を確かめてから使う。
残置スリング ざんちすりんぐ <沢>懸垂下降などの支点のために残されたスリング。あまり信用してはいけない。
残置ロープ ざんちろーぷ 誰かが使用して、または設置して残っているロープ。ちゃんと強度を確認してから使う。
三点支持 さんてんしじ 岩の登り方の基本中の基本。両手両足の四点のうち、常に三点を固定して一点だけを動かして上る。クライムダウンのときも使う。三点確保とも言う。
三役 さんやく ワンゲルにおける役職のうち、部長、議長、副部長を指す。
支尾根 しおね 大きな尾根から分かれていく、小さな尾根。
地下足袋 じかたび 岩登りを地下足袋で行うのは、京大の伝統(?)と言われている。大原のコンピラ山で、地下足袋で岩登りをする集団を見かけたら京大の山岳部、探検部、ワンゲルのいずれかと思ってまず間違いなかろう。また、沢でわらじを使うときはこれとセットになる。
時速○○メートル じそく○○めーとる ヤブの濃さを表す一つの指標。標準的ヤブでは、時速およそ400mの速さで進めるとされている。しかし、知床のハイマツ帯ではコース取りによっては恐怖の時速100mしか出ないこともあるという。かと思えば、北山の幻のヤブでは時速2000mとほぼ普通の山道並のスピードが出てしまってトレーニングにならないので、わざとブッシュに突っ込んで歩く「自主ヤブ」になることもある。
磁北線 じほくせん コンパスが示す北へ向かう線。地図上に示される北とコンパスが示す北(磁北)は微妙にずれているので、地図に磁北線を書き込むと、読図がより正確になる。ずれは緯度によって異なり、関西ではおよそ6〜7度西へずれている。
縦走 じゅうそう 縦走登山のこと。登山の一形態。山頂から山頂へと稜線上を歩く。次々とピークを制覇していく楽しみがある。
縦走面/縦走メン じゅうそうめん 縦走のパーティーに所属しているメンバー、面子のこと。
重登山靴 じゅうとざんぐつ 略して重登とも。主に積雪期に使う重めの登山靴。⇔軽登山靴
18きっぷ じゅうはちきっぷ 青春18きっぷの項を参照。
シュラカバ しゅらかば シュラフカバーの略。シュラフは防水性が無く、濡れると一気に性能が落ちるので、防水性のあるシュラフカバーを併用することもある。ゴア製もある。
シュラフ しゅらふ (独Schlaufsack)寝袋のこと。
紹介 しょうかい 部の山行(PW、予備合宿、合宿)の計画を役員会に紹介する場。地形図やレジュメの誤りを訂正したり、計画に問題が無いか議論する。次週以降の「審議」を通して初めて山行に行く。
食当 しょくとう パーティの役職の一つで、言わばコック長である。食料、鍋などを持つ。山行中の献立を決めるという、ある意味で最も重要な仕事を担っており、食当に恵まれたパーティは楽しい山行ができる。
食補 しょくほ パーティーの役職の一つ。食当補の略。特に就くべき役職が無い場合は、食補か装補になる。
ショルダー しょるだー <沢>ショルダー登攀のこと。メンバーの肩を借りて登る。
白神山地 しらかみさんち 沢メンの合宿地の一つ。1993年に世界自然遺産に登録された。ブナの天然林が美しく、イワナもいっぱい。
知床 しれとこ 沢メンの合宿地の一つ。2005年に世界自然遺産に登録された。山行のメインはヤブ漕ぎになる。
城寝 しろね <時事>駅寝の城バージョン。松本城などは結構快適だったりする。
新歓コンパ しんかんこんぱ 毎年5月にワンゲル小屋で行われる、新入生歓迎のためのコンパ。キャンプファイヤーや、飲み会などを行う。
新歓P.W. しんかんぱーわん 4〜5月に新入生勧誘目的でおこなわれるP.W.。京大ワンゲルでどのように山に行っているのか新入生に知ってもらういい機会でもある。
新歓ハイク しんかんはいく 新歓活動の一環として行われる日帰りハイキング。
審議 しんぎ 役員会で、前週までに紹介された部の山行(PW、予備合宿、合宿)に行ってよいか最終判断を下す場。不適当と認められた場合、計画を直して再審議を行う場合が多い。
スーパーサブ すーぱーさぶ レベルの高い上級生がパーティーに入る際、特に役職が無い場合に設置される役職。最近ではM城さんがなったが、新歓コンパのとき大チョンボを犯したために、ひらがなの「すーぱーさぶ」に一時降格された(笑)。
スカイメイト すかいめいと 空席のある飛行機で、国内航空運賃が約半額になるというありがたい制度。加入料金は1000円と良心的だが、21歳までしか使えないのが難点か。遠方の合宿には船で行くのが主流で、スカイメイトを利用して南の島や北海道に飛ぶのはブルジョアと見なされがちである。しかし、船で行くと逆に食費が高く付いたり、また春は教務関係で忙しい学部もあるので、スカイメイト利用者は増加しつつある。
寿司飯 すしめし 西表島の海岸歩きなどで、米が海水に浸水するとこうなる。でもなかなか旨いらしい。
スタンス すたんす 岩を登るときの、足場のこと。またはその足の置き方。
スパッツ すぱっつ 登山靴の中に雨水やヒルが入ってくるのを防いだり、靴紐がほどけないようにしたりと何かと便利だが、絶対必要というわけではないので持っている人はほとんどいない。
スメアリング すめありんぐ <沢>足の置き方のテクニックの一つ。靴を岩壁にこすりつけるように置く。スラブなどで使う。
スラブ すらぶ <沢>一枚岩のこと。主に、なだらかで凹凸の少ないもの。
スリング すりんぐ <沢>(独Schlinge)輪状になったロープ。また、幅の広いテープ・スリングもある。支点と支点や、支点とハーネスを結ぶのに使う。
ズルズル ずるずる <沢>エキセントリックな沢登りをしたい人には必要欠くべからざる要素。常人の感覚では好きこのんで突破したくはないところであるが、ワンゲルにはいろんな人がいるもので「ズルズルの方がおもろいやん」とのたまう人がいる。類義語:ドロドロ
青春18きっぷ せいしゅんじゅうはちきっぷ JRならば一日中どれほどのっても2300円のきっぷである。五枚つづりであり、出発地と目的地が同じであるならば一度に何人も使うことができる。ただし急行、特急には乗ることができない。
雪渓 せっけい 沢筋にある残雪のこと。溶けて崩壊する時期は通過が困難である。京大ワンゲルでは雪渓を通過する山を計画すると審議で紛糾することもしばしば。
セパ せぱ <KUWVオリ>セパレート・レインコートのこと。最近はほとんどゴアである。
セルフビレイ せるふびれい <沢>セルフと略することも。スリングで木などと自分を連結し、安全な状態を確保すること。
0付 ぜろつき <KUWVオリ>入山口付近で前泊すること。前日にアプローチした時に行う。入山口に明け方近くに到着する0付もどきが最近多い気がするが。
装点 そうてん 装備点検の略。審議が通った役員会後にやることが多い。
装備 そうび パーティーの役職のひとつ。レジュメの装備表を作る。山行中はテントや装備セットを持つ。
装備セット そうびせっと プライヤー・針金・裁縫セット・蚊取り線香・ろうそくの1セットをまとめて装備セットと呼んでいる。装備の役職の人が持つ、いざというときのお助けセットみたいなもの。
装補 そうほ パーティーの役職の一つ。装備補の略。特に就くべき役職が無い場合は、食補か装補になる。
遡下降 そかこう <沢>遡行下降
遡行 そこう <沢>読んで字の如く、沢をさかのぼって登ること。
遡行図 そこうず <沢>沢登りをするときに使うルート図。先達が遡行したときの沢の情報が書き込んである。安全に沢登りをするためには必要不可欠といっていいだろう。自分で描くのもまた面白い。
外寝 そとね よく晴れた夜などは、テントから出て星を眺めながら寝るのもまた一興である。ただし夜露や夜中の雨、蚊に注意。

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