06年度後期 沢パーティ合宿

〜プロローグ〜




3月5日、伊丹空港で落ち合った北村と二人,石垣空港に降り立つと,冷たい風が頬をなでる。寒気が流れ込んだ為に気温が低い。空港の出口で,先に石垣島に来ていた岩田が出迎えてくれた。現役沢面全員が,久しぶりに顔を合わせた。いよいよ合宿だ,そんな気持ちが沸々とわいてきた。


今回の合宿には,個人的な目的があった。それは一言で言うと「決着」である。二度と合宿で訪れる事の無い西表そのものとの決着。若い世代にワンゲルを継いでもらうという,ワンゲルとの決着。そして,大学三年間で様々な経験をした自分との決着。勝った負けたという判断をしたかったわけではない。合宿を通して,自分の中にある色々なものにけじめを付けたかったのだ。


面子がそろったところで,石垣の宿を決める。今までは一泊1500円の安宿しか泊まった事が無かったので,今年は少し奮発する事にした。ガイドブックで宿を探しては電話をかけていく。結局,民宿八重山荘(朝食付き4500円)に決定した。タクシーに乗って宿に向かう。

宿に到着してからは,市内散策、買い出し等を行なった。途中道を間違えた為に大変な目にあったが…。トニーの店は今年も健在だった。来年もぜひ行ってもらいたい。夕食を済ませ、宿でゴルフの中継を見ているうちにいつの間にか眠ってしまった。



3月6日。朝までぐっすり眠り,宿の朝食をいただく。朝食に納豆が出たので,岩田(茨城出身)に正しい納豆の食べ方を伝授してもらった。百回以上混ぜてからたれを入れるのがポイント。

九時過ぎに宿を出て,港の中村釣具店でEPI缶を購入(大4つ、小2つ)。港の様子は昨年までと大きく変わっていた。南の方に新しいフェリーターミナルが完成し,乗船手続等は全てそこで行なう事になった。かなりの資金が投入された様で,石垣空港よりも遥かに奇麗な建物である。今までのボロい桟橋を知る俺は,少し淋しくもなったが,石垣が発展していく事は喜ばしい。

10時のフェリーで西表に渡った。海は荒れていて,船酔いが酷かったが…。11時前に西表に上陸し,のはら荘へ直行。女将さんが,変わらぬ笑顔で迎えてくれた。


のはら荘到着後は,買い出しやペミ,駐在所への登山届け提出を行ない,のんびり翌日からの登山の準備。のはら荘のおじさんから,西表の登山情報を聞く事が出来た。去年の台風で山はかなり荒れてしまったとの事。実際、後日我々もその現場に直面し,大変な思いをする事になった。

19時、のはら荘の豪勢な夕食をいただく。ここが初めての岩田と北村は,食事の多さに驚愕していた。翌日からの登山に備え,食べられるだけ食べる。夕食後、のはら荘のおじさんから三線(さんしん)を習う。俺は三度目の西表で初めてこの楽器に触れたが,なかなか面白い。チューリップとかなら何とか弾ける様になった。俺はそれで満足して寝たが,岩田は夜遅くまで島唄の練習をしていた。



3月7日、のはら荘の女将さんに,7時半に起こされた。寝ぼけ眼で朝食をいただく。準備はもう殆ど終わっていたので,岩田のパソコンでブログをチェックしたり岩田が今まで撮った写真を鑑賞したりして時間をつぶす。10時からこの日の昼食を買い出し,営林署に入山の連絡。今回は電話で行なったが,時間がかかるので,来年以降は営林署にも登山届けとレジュメを持参する様に。場所はのはら荘の少し西で,すぐにわかる。なお,海岸歩きでは営林署への連絡は不要。


10:40、のはら荘を出発。バスに乗り込み船浦へ向かう。いよいよ合宿Part1が始まるのだ。そこで我々を待っていたのは,これまで体験した事も無い,西表の裏の顔であった。


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文責:平澤

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