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2009後期 沢面 個人山行

南紀 高田川内鹿野谷遡行

概要

【日時】

2009年10月30日〜31日(0付日帰り)

【行程】

1日目:水車小屋(入山)〜出合ノ滝〜白見山〜口高田(下山)

【メンバー】

  • 根本(SL)ー原澤(CL)

【概要】

またも根本と2人で個人山行。大峰、台高に偏りがちな今日この頃であるが、今回は南紀。内鹿野谷はきれいな滝やナメ床が連続し、2級日帰りということもあって南紀の中でも人気の高い谷である。


記録

10月30日(アプローチ)

23:30に高田の水車小屋前に駐車。国道168号はグネグネだし狭いしでひどく不快な道だった。水車小屋はトイレもあるし、静かでいい雰囲気だったので0付するには最適の場所だった。0時前に就寝。

10月31日 快晴

5:30 起床。

6:06 出発。

6:35 郷尽谷出合を過ぎたところで入渓。

7:10〜35 出合ノ滝前でレスト。

8:11〜21 一ツ落滝前でレスト。

8:51 巻き終了。すぐ先に栂ノ戸滝。

9:18〜28 栂ノ戸滝上でレスト。

10:17〜34 水汲みレスト。

11:36〜12:01 白見山。

13:17〜26 木橋が谷を横切る地点でレスト。

15:10〜21 しばらくさまよったあげく元の道に復帰。

15:50 口高田の林道に下山。

16:59 水車小屋。

朝は予想に反してめちゃめちゃ寒かった。南紀をなめていた。出発後しばらくは左岸沿いの自然観察路を進む。谷中を行くこともできるが、平凡だし後々通過不可能な箇所も出てくるのでこの道をたどったほうがいいだろう。途中に一枚岩やズリ石といった景勝地がありなかなか楽しめた。道が右岸に渡り、郷尽谷出合を過ぎたところで入渓。

しばらく穏やかな流れを進むとナマズ口ノ滝とその奥に出合ノ滝が見えた。どちらも幅広のナメ滝で大変美しくテンションが上がった。レスト中にナマズ口ノ滝が「滑ってごらん。きっと楽しいよ」と言ってきたので、10月も終わりでしかも早朝だというのに半裸でウォータースライダーをやるという愚行をしてしまった。かなり寒かったが、「意外と寒くない」と言って根本にも滑らせた。

ひとしきり遊んだ後、左岸巻き開始。ロープの張ってある踏み跡を行くとなぜか切れ落ちて進めないというトラップにかかり、もう一段上から突破した。ちなみに自然観察路は出合ノ滝下まで。すぐ上の15m滝は水線右横をモンキーで突破。滝上にはきれいなナメ床が続き、いかにも南紀な渓谷美を見せていた。

ナメが終わり、樋状10m滝を左岸から巻くと一ツ落滝30m。立派な滝だ。ここの巻きが核心部で、ドンピシャ落ち口を狙って左岸ルンゼから小さくトラバースしたが敗退。結局20mくらい上の急な小尾根に乗り上げたのでやむなくこれをモンキークライムダウンして落ち口へ。

少し行くと栂ノ戸滝35m。これも迫力のある滝だった。ネット上の記録では先ほどの小尾根をそのまま登ってまとめて巻いているものが多かったが、これは降りて見る価値があると思う。小尾根を登り返し、適当にトラバースしてルンゼを降りて巻いた。

その後2つの6mナメ滝を過ぎると一気に平凡になる。おまけに伏流し、ゴーロ化。1回目の伏流だから大丈夫だと思って水を汲まなかったが、あまりに伏流が長いので心配になり、結局戻って汲んでくる羽目になった。無情にもゴーロ帯が終わり、ナメ床に変わるところで水は復活。とんだ骨折り損だった。

長く急なナメ床をしばらく進み、伐採で藪藪した沢筋を詰めて白見山で昼食レスト。新発売のSOYJOYブルーベリー味がうまかった。

下山はまず東に延びる尾根を明瞭なコルまでたどり、そこを内鹿野谷方向へ折れるのだが、途中でテープと踏み跡が消失。仕方なく適当に下りていたらいつのまにか右側に明瞭な道が出てきて復帰することができた。この道は内鹿野谷を左岸に渡った後、かなりいい水平道になる。途中道からそれて谷方面へ向かう踏み跡を発見し、「これは出合ノ滝横の道につながっているかも」という根拠のない期待を抱いてそちらに進んでしまったが、結局この踏み跡は長いこと僕らを歩かせた後不意に消え、また元の道へ戻る羽目になった。1時間半のロス。愚かなり。

その後2人とも無言のまま口高田へ下山。車道歩きが長かったが、秋の田園風景がなんとも言えない哀愁を漂わせていた。水車小屋に着く頃には既に薄暗くなっており、近くでは祭りが始まろうとしていた。

すぐ近くにある雲取温泉で汗を流した後、42→23→1という快適ルートで0時過ぎに帰京。長いドライブだった。


山行を終えて

総括

内鹿野谷は前半はとにかくきれいだが、後半はとにかくダレるというまさにアメとムチの谷だった。今回の山行で、事前に確認していない怪しげな踏み跡はたどるべきではないということを思い知らされた。また、いくら南紀でも10月下旬に半裸は寒いよということも学べたので、そういう意味では充実した内容だったと思う。