【日時】
2009年11月19日〜21日(0付1泊2日)
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2009後期 沢面 個人山行
2009年11月19日〜21日(0付1泊2日)
1日目:立間戸谷出合(入山)〜源助滝〜ケヤキ平(CS1)
2日目:ケヤキ平(CS1)〜牛鬼滝〜植林小屋跡〜子ノ泊山〜植林小屋跡〜ケヤキ平〜立間戸谷出合(下山)
NF休みを利用して南紀の名渓・立間戸谷へ。個人山行で完成編というのもおかしな話だが、まぁそんな感じで、これを今期の沢の総仕上げ的な山行とした。前回に引き続き南紀なのは、単に他の山域だと寒いから。
不快な国道168号を避けて、1→23→42という大回りルートを使用。そのためこの日中には着けないし、明日の行程もかなり短いので途中の道の駅「海山」で車中泊。
7:00 起床。アプローチを続ける。
9:37 立間戸谷出合付近に駐車。
10:03 出発。
10:34〜42 源助滝でレスト。
11:44〜52 ケヤキ平(CS1)。ザックを置いて屏風滝ピストンに出かける。
12:12〜20 屏風滝でレスト。
12:36 ケヤキ平。
19:00 就寝。
今日の行程は登山道をたどるだけでかなり短いので遅めに起床してアプローチを続けたが、意外と早く着いてしまった。立間戸谷出合の登山口には以前はなかった登山道の詳細マップが置いてあったのでありがたくもらっていった。どうやら山頂付近の林道敷設などで道がわかりにくくなっているらしい。
途中で源助滝をピストン。2段30mくらいだが、ものすごい水量、ものすごい迫力で明日の遡行が楽しみになった。
この登山道は一部崩壊している箇所があり、沢に下りて進むこともあった。ケヤキ平の少し手前でイノシシに遭遇したので根本を盾にしようとしたが、向こうが先に逃げてくれて助かった。これにビビッて2人でわーわー叫んで手を叩きながら進んでいったが、傍から見たらかなりやばい2人組だっただろう。
ケヤキ平に着いて少し休んでから、この先の二俣を左に進んだところにある屏風滝を見に行った。右岸の柱状節理の大岩壁と大滝がまさに屏風のように広がっており、他では決して見られないすごい景観を成していた。
満足してケヤキ平に戻り、薪を集めた後たっぷり昼寝をしてから米炊きを始めた。夕食はレトルトだったが、焚き火を囲むとやっぱりうまい。おまけにこの日は満天の星空だった。「この宇宙に比べて自分はなんて小さな存在なんだろう」と思ってみたりして、ふと焚き火に目をやると、横で乾かしていた左靴下の甲部分がいつのまにか焼死していた。やってしまった。
5:15 起床。
6:19 出発。
6:36〜41 牛鬼滝で小レスト。
7:04〜52 50m滝の巻き。ランビレで通過。
8:23〜43 2つ目の50m滝の巻き。
8:55 植林小屋跡。
9:24〜30 レスト。
10:09〜30 子ノ泊山。昼食レスト。
11:23〜30 植林小屋跡でレスト。
12:15〜32 ケヤキ平。デポしていたテントを撤収。
13:37 下山。
早朝ケヤキ平を発ったが、左足はメーカーもビックリの通気性を実現していた。昨日の二俣を右に取るとすぐに牛鬼滝。末広がりで美しい。左岸高巻きで越えた。その後の20m滝も左岸巻き。
続いて早くも核心部の50m滝。右岸の小尾根を落ち口と同じ高さまで登っていき、最後の「落ちたら終わり」トラバースは念のためザイルを出した。別段難しくはないが、やっぱり安心感があるのとないのとではだいぶ違うと思う。
息つく間もなくすぐ上に30m滝。相変わらず右岸壁がものすごいが、これも左岸巻きで越えた。続く斜10mではまさかのハプニングが発生。根本が小さく巻きすぎたために落ち口付近で足を滑らせ、そのままツル〜と滑っていき最後は小さな釜にすごい勢いで突っ込んだ。一瞬かなりあせったが、ツルツルの斜瀑で全くの無傷だったので一安心。本人は「あれはウォータースライダーをやったんです」と言っていた。確かにスプラッシュマウンテンみたいだったけど。何にせよ、笑い話で済ませられて本当によかった。
植林小屋跡を過ぎると谷は渓相を変え、1000m続くとされるナメ床となった。日光で輝くナメ床は美しく、快適に遡行できたが、終盤になるとさすがに飽きてきた。このナメが終わると徐々に藪っぽくなり、不快な詰めに入るが、本谷を忠実に詰めて子ノ泊山直下に出た。
山頂には「ようこそ子ノ泊山へ!」みたいな看板がたくさんあり、すごい勢いで歓迎された。展望も抜群で太平洋を眺めることもできたが、とにかく風が強かったのでレストもそこそこにとっとと下山を開始した。
山頂付近には地形図にない林道ができていたが、登山口でもらった地図のおかげで迷うことなく下山路を見つけることができた。荒れている箇所もいくつかあったが、全体的にさくさく進み、2時間ほどでケヤキ平に到着。デポしていたテントを撤収し、昨日と同じ谷沿いの道をたどって立間戸谷出合に下山した。
熊野川温泉さつきで汗を流してから帰路につき、夜行われるBOXでの鍋パに間に合わせるために高速を使おうとしたが、根本のETCカードはなぜか機械に「異常です」と言われて使えなかったので、結局元来た道で帰京。22時過ぎにBOXに着いたときには既に相当出来上がってる人がいた。
連続する大滝群と右岸の大岩壁はやっぱり圧巻だった。靴下の焼死やウォータースライダーなどのハプニングもあったが、今年の沢を締めくくるのにふさわしい、すばらしい山行になったと思う。