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2008後期 沢面 part3

奥美濃 金草岳

概要

【日時】

08年10月18日〜19日 4人 0付1泊2日

【行程】

10月18日:添又谷出合(入山)―檜尾岳―金草岳―(藪突入)―CS1

10月19日:CS1―(下山)

【メンバー】

  • CL・医療・記録:原澤
  • SL・Top・気象・食当:中澤
  • Sec・装備:安原
  • 顧問:北村

【概要】

ついにやって来たPart3は最もだるい山行、藪こぎである。体力・精神力・RF力は確実に身につくが、僕は未だに藪に楽しい要素を見出せないでいる。金草岳は濃い所と薄い所がはっきりした藪で、最初の北支尾根に乗る所が核心部とのこと。今回CL・SLともに奥美濃の藪は1年ぶりであること、Part2のRFでやらかしてしまったことなどから北村先輩に顧問をお願いした。


記録

10月17日

出発前からナビのリモコンが壊れているなどのハプニングがあり、ただでさえ低いモチベーションは消滅しかけていた。この使えないナビのせいもあってか、中澤先輩は「藪に入ってはいけない気がする」と何度もぼやいていた。途中道に迷いながらも何とか目的の林道に到着し、結構手前の不気味な小屋の横に駐車。リヒトなしでもいけるような月明かりの中、入山口手前のスペースまで歩いて0付した。事前に聞いていた林道の崩壊はなく、頑張ればここまで車で来れるかもしれない。

10月18日 天気 快晴

5:00 起床。

5:45 出発。すぐに水汲み。

6:44~57 915m手前でレスト。

7:55~8:06 白倉岳への急登手前でレスト。

8:36 金草岳山頂。レスト。

8:57 藪突入。

9:54~10:03 北支尾根付け根手前でレスト。

11:14~51 昼飯レスト。急な下り後の広い所。

13:15 1002mピーク。

13:41~53 1.2km地点の西に折れる所でレスト。

14:56~15:07 1.5km地点でレスト。

15:54 CS1。

18:58 就寝。

最初の1ピッチは結構な急登で4人とも異常にバテており、こんな調子で藪に打ち勝てるのかとしょっぱなから不安になった。だが実際、今回の山行で体力的に一番しんどかったのはこの1ピッチである。その後、檜尾峠を過ぎた辺りからは景色が開け、すばらしい晴天の中、さわやかな秋山登山を満喫できた。そう、金草岳までは。

いよいよ覚悟を決めて突入しようかというところまで来て、Topは「靴ひもがゆるい」などと言って遅延行為を行っていたが、それもじきに終わり、藪こぎが始まった。登山道から藪に入っていく時ほど突入という言葉がふさわしい場面はないように思う。1年ぶりの藪の不快さを味わいながら進み、最大の難所である北支尾根の手前まで来たが、完璧な快晴で目的の尾根がバッチリ見え、コンパスも要らないんじゃないかというくらい楽勝だった。ただこの下りはかなり急で、モンキークライムダウンのような感じで下りていった。霧が出ていたらさぞかし踏み出すのに勇気が要るだろう。

昼食後は現在地特定が怪しかったが、1002mピークが非常にわかりやすく助かった。この後顧問がハチに刺されるという事件があったが、威嚇程度のものだったようで痛みや腫れもそれほど大きくはないらしくほっとした。この時期の登山はスズメバチにも注意が必要である。そっちに気をとられてしばらく方向確認を忘れていたが、この辺は藪は非常に濃いもののRFが難しいということはなかった。天気図までにCS1に着くか微妙なところだったが、2つ玉ポコを下ってすぐのところにテントを張れそうなスペースがあったのでここをCS1とした。

とりあえず1日目が順調に終わったことにほっとして19時前に就寝。

10月19日 天気 快晴

4:30 起床。

5:48 出発。

6:47~58 最初のポコでレスト。

8:06~17 3km地点でレスト。

9:15~26 3.7km地点でレスト。Topを安原に交替。

10:31 4.5km地点で西の小尾根に乗ってしまい、登り返す。

10:39~50 正しい尾根の付け根でレスト。Topを戻す。

12:09 下山。

12:51 駐車地。

沢面にしては珍しく50分くらいで出発準備ができたが、外はまだ薄暗く、結局しばらく明け待ちをすることになった。非常に暖かく、夜露もほとんどなくて快適な朝だった。2日目は尾根が広いところが多いが、これまたすばらしい晴天で進行方向がはっきり見え、しかもポコでは必ずといっていいほど藪が低くなるのでRFがかなり楽だった。

4ピッチ目でTopを安原に交替してみたが、彼は10分くらいでコンパスを食われた。ちょうどかなり濃いところだったのであとの2人はほとんどあきらめていたが、僕が奇跡的に発見し、安原にかなり感謝された。どうやら藪でコンパスをなくす危険よりも経済的な危険を回避できた安心感のほうがはるかに大きかったようである。その後一回尾根を間違えたものの、すぐに気づいて登り返し、正しい尾根の付け根でTopを元に戻した。

これ以降は京都北山クラスの藪でこぐのが非常に楽だった。このくらいの濃さの藪ならまだ来る気になるのに。5km地点の最後の尾根に乗るところは若干難しかったが、木登り偵察など、みんなで協力して無事に計画通りの場所に下りることができた。やはり藪から林道に飛び出たときのこの開放感はすばらしい。藪こぎで唯一笑顔がこぼれる瞬間である。ただ、これを味わうためだけに2日間藪をこぐのはやはり割に合わない。


山行を終えて

総括、反省

下山後は近くの渓流温泉何とか荘に入った。ここは料金も安くてとてもいいお湯だった。これでしばらくは藪に来なくていいと思うと2日間の疲れも吹き飛び、幸せな気分で京都へと帰っていった。