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2007年度後期 個人山行

南紀 小口川滝本本谷谷遡行

概要

【日時】

08年1月26日 二人 前夜泊日帰り

【行程】

滝本本谷入口(宝龍の滝)-二段30m滝-大きなナメ(遡行打ち切り)-発電所(下山)


記録

1月25日 移動日

08年一発目の沢登りは、南紀の小口川源流部、滝本本谷。
 25日の夕方5時前に、後輩Nの車で京都を出発。ちょうど爆弾低気圧が発生していて、京都は酷い雪だった。本当は国道169号で大台ケ原の脇を抜けるようにアプローチしたかったけど、雪の山越えになりそうだったし、スタッドレスタイヤを履いていない車らしいので予定変更。国道163号で津市まで出て、国道42号で海沿いに南下する事にした。
 しかし残念な事に、このルートでも雪の峠越えを余儀なくされた。津に出る手前にある峠で、標高はさほど高くないのだがきちんと凍結していた。時速20km以下でソロソロと走り抜ける。大台方面から行ったら死んだと思う。津に出てからは、海沿いと言う事もあり雪に悩まされる事は無かった。延々ドライブして、深夜1時過ぎ、熊野川河口から少し上流に入ったところの道の駅「瀞峡街道 熊野川」で力尽き、就寝。

1月26日

翌朝6時半前に起床。赤木川沿いに山に入って、滝本本谷を目指す。距離は15キロくらいだけど、道が細くて1時間ほど時間をくった。8時前に滝本集落奥の発電所前に駐車。入山準備をする。

8:18に出発。最初は沢沿いの林道を辿る。入口に「宝龍の滝」と看板が出ているのですぐわかった。入山後、目の前に宝龍の滝が見える。ちょっと水が少なくてショボイが、記念撮影。

8:38〜55に宝龍の滝の高巻きにとりかかる。左岸から入る支流の左又(杉谷)をしばらく辿って登りやすそうな斜面から取り付き、小尾根まで登った。途中で後続のNが浮き石に触ったらしく、石と一緒に滑落。下に木が生えていて大事には至らず、大きな怪我は無かった。打撲ができていたが。浮き石には気付いていたのだけど、まぁ触らないだろう、と思って放置していたのが失敗だった。久々の沢だから気を使ってあげるべきだった、と反省。尾根に乗ってからは明瞭な踏み跡がある。巻きの後はしばらくゴーロが続く。

9:08〜16に15m斜瀑の下で休憩をとる。ここは谷が最初に右にヘアピンカーブするところの滝。案外暖かいので、2人とも防寒具を脱いだ。この滝は右の階段状になった柱状節理を登る。上にもツルツルの滝が続くので、まとめて右から巻いた。その上には取水用の堰堤があるが、今は機能していないようだ。この先はゴーロになり、しばらく進むとナメが出てくる(谷が右にヘアピンカーブするところの滝)。気持ちが良いところだった。その先は再びゴーロ。右手から入る大きな支流を見送り、傾斜が増したゴーロ帯を登る。この辺りから、つらら・氷荀が目立つようになった。

7:58に二又に出る。水量は1:1だった。ここは右へ入る。8:07〜15に標高720m地点でレストとする。この直下にある7m・6mの連瀑も水線を突破。6m滝は難しかった。少し上にある7mほどの滝を登っている最中に、足を滑らせひやりとする場面があった。油断禁物。8:30に50m(と言われている)滝に出る。一般には50m滝と呼ばれているのだが、どう見ても10m滝+斜瀑20m。これも水流中を直登。ホールドが細かいので、うまく体重を乗せられるかがポイントだろう。上の斜瀑は歩いて通過可能だった。

9:58〜10:04に2段30m滝の下で休憩。上部ゴルジュの滝。半分凍っていて美しかった。左の柱状節理を登るが、上の方は傾斜がきついので左斜面に一度逃げる。最後にトラバースして一番上段の岩場を登った。この上には多段20mの滝。これも左から巻くが簡単。この上はまたもやゴーロ帯。岩の表面に氷が張っていてフリクションが効かず、苦労した。途中でNが水没。凍死する前に着替えさせる。

10:48に8m滝に到着。これは地形図で一番上流にある滝のこと。登れないので左手の斜面から巻く。上の方には杣道がついている。杣道を辿って滝の上に出ると、綺麗なナメが現れた。ここで遡行終了とする。11:05までひなたぼっこしつつ休憩。

下山には、前述の杣道を辿る。一度尾根に乗った後、取水堰堤より少し下の導水管まで杣道が続く。ここまで行ったら、後は導水管の上の巡視路を歩く。最後は発電所に向かって階段が続く。途中に一度分岐があったが、導水管沿いに進むと問題無く発電所に出た。11:54に下山。

下山後

下山後は那智勝浦に出て、漁港でクジラを食べた。その後は潮岬経由で京都に帰還。


山行を終えて

総括

沢まで片道8時間はきつい。楽しいドライブではあったが。沢自体は、滝も見応えがあったし、ナメも美しかったので満足している。天気にも恵まれて暖かかったし、今年一発目の沢としては上々だろう。欲を言えば、もう少し長い沢だと嬉しかったのだけど。事前に調べたコースタイムは6時間だったんだけどなぁ。