07前期 個人山行

大峰 白川又川岩屋谷遡行

【日時】
07年9月18日〜29日 3人 前夜泊日帰り

【行程】
岩屋谷出合いの橋−15m−林道終点(入谷)−1h50m−45m滝−1h20m−雌滝−40m−雄滝−20m−雄滝の上で遡行終了−15m−稜線−50m−小峠山−1h10m−岩屋谷出合いの橋
※コースタイムには休憩時間を含まない。


9月17日
 レンタカーで京都を出発。
 少し渋滞があったが、22時半には岩屋谷の出合いの橋についた。俺と広瀬は車中泊、正岡先輩は外寝。


9月18日 晴れ
 5時に起床して準備を整える。今回から俺はFinetrackのフラッドラッシュシリーズの服とライフジャケットを着用。かなり重装備、かつ暑い。でも、この新素材の服は素晴らしい効果を発揮してくれた。
5:43
 出発。暫く岩屋谷沿いの林道をたどる。
5:57
 林道終点から入谷。
 川は少し増水気味だった。谷に入ってから暫くはゴーロが続く。特に難しくは無いが、体力消費が激しい。谷が左に曲がるところに、斜10mの滝がかかる。ここは俺がトップで突破。ツルツルでかなり悪い滝だった。スタンスは外傾しているし、ホールドも乏しい。下は滝つぼで落ちたら水流に巻かれそうだった。少し不安だったので、スリップしないように足を後続に押さえてもらって一歩を踏み出し突破。後続にはスリングを出した。
6:36〜43
 レスト
 この後、一カ所小滝で泳ぎとザックピストンをした。右から簡単に巻くことも可能である。この時は服の撥水性が遺憾無く発揮された。て言うかマジですごかった。水に入っても全く寒くないし、水から上がればほとんど水が抜ける。今までは速乾性の服を使っていたけど、レベルが違う。4万円投資した甲斐があった。
7:08〜20
 レスト
7:40
 ゴーロで詰まり、厳しい岩壁を俺が無理矢理直登。
 ここは谷全体が巨岩で埋まっている。突破は、中央の岩の左側を直登するか、右側をフリクションで登るか。俺は左側を選択したが、かなり厳しい登攀で緊張感があり、楽しかった。突破した後は後続をザイルで確保。この先にあった釜で、俺は泳ぎの練習。本来俺の体は水には浮かばないのだけど、ライフジャケットのおかげですいすい泳げた。ちょっと自信がついたかも。
8:06〜20
 45m滝下でレスト。
 俺は服の保温性が良すぎて暑かったので、滝つぼで泳いだ。広瀬はそれにつられて泳いで、かなり寒い思いをしたようだ。
8:53
 斜8m。右から登るのは簡単。
 左壁に俺は挑戦したが、やばかった。微妙なクラックに6番ナッツをぎりぎり噛ませて、A0で突破。ナッツを使わなかったら、俺の技量では上れなかっただろう。上のほうは簡単だけど、下のほうはスタンスが外傾ツルツル、ホールドもほとんど無い。この先の滝でも、俺はやばい高へつりをして遊んでいた。
8:57〜9:05
 レスト
 この先の巨岩帯はショルダーで通過することも可能らしいが、今回は右岸から巻き気味に突破した。
9:48〜10:01
 雌滝の下でレスト。
 水が多くて見事。ものすごい爆風と水しぶきで、全身ずぶぬれになった。この滝の巻きは、なかなか難しかった。滝のすぐ左脇のルンゼを上り、充分に高度を稼いでから岩壁の隙間をつく。足元が不安定なトラバースが続き、神経を使った。途中でザックピストンを一回。最後はルーファイも難しくて、右往左往してしまった。尾根を越えると、雄滝の直下に出る。
10:38〜58
雄滝の下でレスト。
 この滝も見事。大峰最大の落差130mを誇る滝だけあって、すごい迫力だった。巻きはまだ簡単だったが高度感が強い。右岸のルンゼを上りながら岩壁との距離をつめ、トラバース。雄滝がよく見える部分に出るので、そこから木の根をつかみ尾根上を上る。高度を稼いでからトラバースすると、滝の落ち口に出る。岩場もあり、体力を使うけれど楽しい巻きだった。
11:20〜43
 雄滝上で昼食。
 ここはテントを張れそうなスペースがあった。増水したら浸水しそうだけど。核心部を越えたし時間も早いので、遡行を打ち切り下山することにした。このすぐ先の右岸ルンぜ脇の尾根を詰める。
12:06
 稜線に到着。踏み跡は少しわかりにくいものの、テープも貼ってあって迷うことは無かった。
12:47〜55
 小峠山西峰でレスト。
 ここまでの稜線上の行程で俺はバテた。沢中で飛ばしすぎたのが効いたみたい。
13:27〜39
 レスト。
14:28
 岩屋谷出合いの橋の袂に下山。


 今回の山行は、面子にも恵まれて非常に充実した内容のものでした。4級の沢をこれだけすばやく突破できたのは、メンバー全員に安定した実力があり、正確な判断を迅速に下すことが出来たからでしょう。
 二人とも、ありがとうございました。
 個人的な反省点としては、体力配分を考えることがあります。直登が面白くて色んなコースにチャレンジしすぎて、体力と精神力が下山まで持たなかった。沢の中ではかなり切れ味が良かっただけに、最後にばてたのが残念です。
 今後は、全行程にゆとりを持って登れるように気をつけよう。

文責:平澤

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