05年後期沢パーティーpart2

奥美濃「笹ヶ峰(薮漕ぎ)」

05年11月3日〜4日 前夜泊1泊2日 4人

行程
1日目
日野川沿いの林道終点(入山ロ)
ボット雨量観測所跡ピーク(1290m)、藪突入
笹ヶ峰幕営地(笹ヶ峰の北側のピーク)

2日目
幕営地
ジャンクションピーク(標高960m)
日野川沿いの林道終点(下山)

 今期の薮は、奥美濃・ロボット雨量計跡から笹ヶ峰の稜線を選んだ。ここは三年前の先輩沢MENを苦しめた薮ということで、気合い十分で挑んだ。結局薮自体は大した問題も無くこなせたのだが、せっかく金曜をつぶしたのに今回もまた雨に降られ、なかなかきつい山行となった。

1日目 雨
 林道終点の1キロほど手前で林道が車両走行不能になったため、そこで前夜泊(0時45分)。翌日は4時に起床し、朝食後ヘッドライトをつけ林道終点まで歩く。林道終点には30分弱で到着したが、辺りは真っ暗で入山はまだ無理だった。そこで夜明けを待っていると、ポツポツ雨が。そのときはたいした降りではなかったので、すぐに止むだろうとたかをくくり、明るくなってきたので入山した(5時56分)。前日の天気予報では朝の雨はすぐ止むと言っていたし。急な斜面をおり、日野川で水を一人5・ほど汲む。その後、急な斜面を登って尾根を辿り、県境稜線上にあるロボット雨量観測所跡のピークを目指すのだが、ここはかなりしんどかった。急斜面はドロドロで足が滑るし、止むと思っていた雨が止まない…。とはいえ、入山してしまった以上仕方があるまい、ということでひたすら登る。尾根に出てからは踏み跡と薮が交互に出てくる感じ。ロボットの残骸のあるピーク手前は完全な薮。ここが一番薮が濃かったのではないだろうか?結局ロボット雨量観測所跡に着いたのは、10時36分だった。ここで昼食をとる。観測所の残骸は、ピークの少し北に散乱していた。 11時25分に薮に突入。このピークからは北東に稜線を辿るのだが、突入前より薮は薄かった気がする…。さくさく進むが相変わらず天気は悪い。風が無くさほど寒くはなかったが、やはり雨の薮は気持ち悪いものだ。乾燥しないのは助かるんだけど。ガスがかかって視界も悪かったが、地形がわかりやすかったので問題は無かった。結局まともに休憩も取らないまま、13時48分に本来の幕営予定地、笹ヶ峰の1つ南側のピークに到着した。ここで泊まるか、もう少し進むか悩んだが、笹ヶ峰の次のピークからの下りは迷いやすいということなので、少しでもそこに近づくことにし出発(13時56分)。笹ヶ峰に到着して少しだけ休憩を入れたが(14時44分〜53分)、ここも幕営地とはせずに出発。結局笹ヶ峰の次のピークには5時30分に到着した。ここから先は迷いやすいし、ガスも濃く天気も雨。時間も無いし進むべきではないと判断し、ここを幕営地とした。19時ちょうど、明日の好天を期待し就寝。この日の薮は、平均時速580m。

2日目 ガス後快晴
 5時ちょうどに起床。視界が20mほどしかない、どガス…。それでも雨が降っていないのだから、昨日よりはましだろう。6時20分に出発。最初の下りのルート・ファインディングが難しいということで気をつけて進むが、案の定間違え、谷筋へ降りてしまった(6時44分)。谷の方向から見て、ルートの東側にいると判断し、西側の尾根へ登る(7時12分)。ここで良いのかと話し合っていると、急にガスが晴れ、快晴の空が現れた。視界も良くなったので、正しい尾根に戻れたことが明白になった。紅葉も奇麗だ。こうして我々は、昨日とは打って変わったハイテンションで進んで行った。幕営地の先にあるコルで休憩(8時34分〜48分)。ここからの登りでは、松尾に始めての薮のトップを経験してもらった。登りなので迷うことは無かったが、かなり疲れた様子だった。ご苦労様。結局松尾がトップをしたのはここだけで、次の休憩からは元通りサブリーダーに先頭を行ってもらった。ここからは次第に薮が薄くなり、ペースもあがって行った。標高1169mピークから先の、1130m地点と1080m地点の分岐は、うっかりしてると間違いそうになるので注意。ジャンクションピークの一つ前のピークの手前で昼食(11時13分〜43分)。 ジャンクションピークには12時10分に到着。ジャンクションピークの下りにある崖は、左の方にある根元で何本にも分かれた大きな檜のところから巻き降りた。ここから先は薮は薄く、踏み跡が現れ出した。標高800mあたりに広いところがあったが、ここはブナの紅葉が青い空に映え、非常に奇麗だった。最後の部分では尾根を見失い、またしても谷筋におりて尾根を登り返してしまったが、これはルート設定が悪かったせいだろう。忠実に尾根を辿れば良かったのに…。最後は植林用の踏み跡があったのでそれを辿り、15時56分に下山完了。この日の薮は、平均時速505m。ただし、迷ったロスと崖の巻きがあるので、速度自体はもっと速かった。 ちなみに、下山した瞬間に俺の眼鏡が薮にはじかれ、あわや紛失かという事態になったが、30分にわたる捜索の結果無事に発見された。過去ここに来た先輩の眼鏡も下山直前に紛失しているらしいので、眼鏡の沢MENはここに行くときは注意。

文責:平澤
地形図(2万5千分の1):広野
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